前回のあらすじ なんだか猫だか人間だか分からない宇宙的物体Xを拾いました。 以上 「なんですか、上のあからさまにやる気のない説明は」 「だってそれ以上言いようがねぇだろ」 「宇宙的〜の辺りが気に食いません。やり直してください」 「あーはいはい。まーこんな感じで3日目ですよっと」 「ちょっ、ロックオン!!」 ほんとにこんな感じに3日目です。 とりあえず朝起きて隣に居る何かにびっくりすることはなくなった。 それなりにプライドが高いらしいそれの扱いも。 そして見た目はかなり可愛いそれに今日着せる服は何を着せようかなんてうきうき服を選ぼうと している自分にも慣れて来た。 人間はやっぱり順応性が高いよな。 そんなわけで今日の服は真っ白のふわふわのファーが付いたパーカーに短パン。 うん。我ながら褒めたくなる出来栄えだ。 ちょっとファーが気になってるのに俺の視線に気付いて気にならない振りしてるとこも可愛い。 とか思っていたらチャイムが鳴った。 「はいはーい」 玄関の扉を開けたらそこには仕事仲間の刹那が居た。 「おう、どうした?」 「これ、ロックオンのほうが扱いが上手そうだと思って」 「これって……」 これ、と指差された刹那の足元には2人の5歳くらいの男の子。 もとい、っぽいもの。 そっくりの顔立ちだが1人はちょっと困ったような笑顔。 もう1人はどこかイラついたような眉間の皺。 分け目も左右対称だ。 そして頭についている耳。 苦笑のほうは垂れた犬耳。怒ってるほうはピンと立ったこれまた犬耳。 ……最近こうゆうのはやってんのかな。 なんて現実逃避してみたり。 「オレこれから仕事だからよろしく」 「ちょ、待て!!」 「垂れ耳がアレルヤ、立ってるのがハレルヤ」 ああ、名前は大切だもんな。 「じゃない!!なんで俺に預けていくんだ!!」 「他は危険だと判断した」 他の面々。ミス・スメラギは酒癖が悪い。フェルト・クリスは未成年。その他の野郎は彼女作るのに 必死だったり筋トレ馬鹿。 確かに他の面々では不安が残る。 「頼んだ」 もはや預かるしかなかった。 「あー。アレルヤとハレルヤだっけ?話せる」 「よ、よろしくお願いします」 「よろしくな」 「もう1人お前らみたいなの居るけど仲良くな」 いつまでも玄関に居るわけには行かないので、ティエリアのいるリビングに通してみた。 まぁ、結論から言えば猫と犬はあまり仲良くなれないらしい。 おかげで部屋の中がめちゃくちゃだ。 「ティエリアー。友達が増えたぞー」 「ともだち?」 「あ?なんだてめぇ」 「よ、よろしくティエリア?」 唯一友好的な挨拶をしたアレルヤを放って猫と犬が一触即発の雰囲気で睨みあいを始めて5分後に は取っ組み合いの喧嘩が始まってしまった。 猫と犬と言ってもお互いに爪は普通の人間のものなので流血沙汰にはならなかったのが幸いだ。 無傷のアレルヤはトコトコと俺と一緒に片付けの最中。 こいつだけでも常識派が居てくれて大助かりだ。 当の本人たちは知らんふりで部屋の両端で不貞寝している。 「ロックオン」 「んー?あ、それこっちにくれ」 「はい。えっと、すみません」 「ありがとさん。何がだ?」 「僕たちを受け入れてくれて」 今まで2人きりだったんでハレルヤがあんな風に誰かと喧嘩してるのも初めて見るんです。 と本当に嬉しそうに笑いながら言った。 「刹那は?あいつに連れてこられてたけど」 「今日拾ってもらったんです。でも、自分では飼えるとは思えないってここに」 「あー、うん。いい判断だな、それは」 あいつの部屋は何もない。 何かを飼える状況では全然ないのだ。 「1匹も3匹もこうなりゃ一緒だ。仲良くしような。…出来るだけ」 ちらりと部屋の両端を見る。 アレルヤも同じように見て苦笑いをこぼした 「がんばります。出来るだけ」 こうして1人と1匹が1人と3匹になりました。