朝 気が付いたら一緒に寝ていたはずの2人がいなかった。 1人は壁際で布団に包まって蓑虫になっていたから叩き起こして、もう1人は廊下の端で落ちかけながらも器用に 寝ていた。なんで起きねぇんだ? とりあえず起きないからとりあえず引っ張って行く。 その後は顔を洗って食堂まで連れて行く。ここまでくれば後は授業が始まるまで教室に放り込んでおくだけ。 朝の一仕事は終了。 昼 実技がない日は楽。 勝手に走り出す奴が大人しいし、授業中に何処かへ行く心配もない。 ただ込み合う食堂で目を離さなければいいだけ。 これも楽で助かる。実技があれば昼だけで体力を消耗する。偶に色々と挫けそうになるし。 あいつらが普通ならこんな苦労もしなくていいんだろうけど、孫兵にちょっと可哀想な目で見られたけど気にした ら負けな気がする。 夕方 あいつ等から解放。今日は委員会がある。確かまた壊れたアヒルさんボートの修理だったはず。 1年ボーズはうるさいし先輩は怖いけど、意外と物を直すのは楽しい。 永遠と続くタコ壷見たときは殺意が芽生えたけどな。埋めるときは中に保健委員がいないか要注意。前はうっかり 1年の乱太郎を埋めそうになった。 無事に終わったし、後は風呂と飯。 「作ちゃん、なんかまたいなくなったって…」 「あーわかった、ありがとな数馬」 「頑張ってね」 「おう」 今日ぐらいは平和に行くかと思ったけど、そう上手くは行かないらしい。 会計はまだ会計室に篭ってるはずだから、体育、三之助か。 今日はどこだ。この間は裏裏裏山まで登ってきたし。体育委員はホントに尊敬する。 イケドン先輩ももうちょっと自重とか思いやりとかなんかそんなの身に付けてくれねぇかな。 無理だと思うけど。 ってなんか向こうからギンギーンとか聞こえた!! やばい二次災害を防がないと。 「田村先輩」 「どうした、えっと、富松」 「これ、左門に括りつけて放さないでください」 「ああ、分かった。…苦労するな」 「いえ」 これで左門は大丈夫なはず。 とにかく三之助を探しに行こう。 「あ、滝夜叉丸、先輩」 「ああ、富松か。すまんな、また三之助が」 「慣れてますから。今日はどの辺で?」 「帰り道の裏山まではいた筈だ。そう遠くではないと思う」 「なら学園周辺から潰していきます」 「頼む。私は先輩を止めてくる」 「お疲れ様です」 本当にこんな時だけは4年生とも仲良くできる。つうか仲良くないと、どうしようもないし。 いつもああなら普通に尊敬出来る… 「うっっわあぁぁぁぁっ」 「でっ」 「いでー、って三之助!?」 「作、重い」 「ああ、悪いって。こんなとこにいたのか」 「委員会途中に嵌った」 「なんでこんな学園の外にまで掘ってんじゃねぇよ」 「重いんだけど」 「ああ、わりぃな」 結構穴は深かったけど2人でどうにか這い上がって、三之助の発見報告を体育委員会にしに行って、何とか飯も食って 今は風呂に入ってる。 風呂ってやっぱすごく癒される。 「明日は何もありませんように」 「作ちゃん」 「作兵衛」 「「無理だと思うよ」」 「ぐっ」 一緒に入ってた数馬と藤内が声を揃えて言ってきた。 オレにだって夢ぐらい見させてくれ。 「人の夢と書いて儚い」 「…孫兵」 うっかり泣きそうになってきた。頼むから誰か1日ぐらい代わってくれ。 せめていい夢がみれますようにと思いながら、すでにどこかに行こうとしている2人の寝相を整えてから俺も寝た。 (そして始めに戻る)